「遠藤彰子展・生命を謳う」

茨城県つくば美術館で開催中。8月27日まで。入場料:一般380円、高校・大学生280円。(遠藤彰子氏のサイト)。
なにげなく入場したんですが、いや、すごかったです。どの絵もとても大きい上に(→参照)細部まで書き込まれていて、1枚ごとの情報量がすごく多い。そういう作品が50点以上展示されています。回るのに1時間以上かかりました。
PCの画面を通すと、作品の魅力はほとんど伝わってきません。縮尺が違いすぎます。一番大きな絵は333.5×745.5(cm)ですよ。壁画か。
絵全体の大きさに対して、描かれる人物はかなり小さいのですが、そのせいか宗教画のような印象を受けることもありました。
この絵が好きです→「私は来ている此処に、何度も
展示の順路が面白いと思いました。入り口からメインの部屋までの廊下には、小さなスケッチのような絵がたくさん展示してあります。最初にこの廊下を通るときは、この絵たちにはほとんど惹かれません。廊下の突き当りには今回のメインである1000号(!)の絵があって、その隣の壁には上掲の「私は来ている此処に、何度も」がある。この2枚を見て少しでも「面白いかも」と思ってしまったら、もう引き返せません。あとは時代ごとにずっと展示してあって、一枚一枚じっくり眺めます。進むに連れてだんだん絵が大きくなってきます。同じモチーフが何度も出てくることに気付きます。
最後の部屋はバスケットボールのコートくらいの広さがあって(もっと広いかも)壁一面に絵が並んでいます。「うわあ……」としか言えません。最後まで絵を見たら、来た通路を戻ります。一方通行なのです。だんだん絵の雰囲気が変わっていくのが、最初に見たときよりもはっきりと分かります。引き返すときの方がじっくり見てしまう場合もあります。最初の廊下に戻ってきたとき、さっきはほとんど惹かれなかった小さな絵がとても面白く感じられます。
だらだら書きましたが、とにかく、このblogを読んでいるつくばの人間は必ず行きましょう。波長が合わない人もたくさんいると思いますが、280円くらい出し惜しむもんじゃありません。波長が合えば、かなり幸せな気分になれると思います。たぶん私はもう1,2回見に行きますよ。