池野成メモリアルコンサート

行ってきました。第一生命ホール。池野成についてはこちらのサイトをご覧ください。
プログラムは、第1部が管弦楽曲、第2部がアンサンブル曲でした。管弦楽曲は、池野氏が作曲したものではなく、追悼のために新しく描かれた作品や、池野氏の書いた映画音楽を編曲した作品。アンサンブル曲は、池野氏が書いた「現代音楽」*1でした。
プログラム順に少しずつ感想を。
第1部の前半2曲は、松村禎三ゲッセマネの夜に」、今井重幸「倍櫨*2」。ちょっと難しくて、これからどうなることかと心配してしまいました。管弦楽曲で数分程度の短い作品はあまり聴いたことがなかったので、新鮮でした。
3曲目は藤田崇文編曲「妖怪大戦争」。これは面白かった。プログラムの解説にも書いてありましたが、途中で「春の祭典」になったり、最後に「ダフニスとクロエ」になったり。いろんな団体が取り組んだら面白いだろうな。ドラを擦る奏法が気になりました。なに使ってたんだろう…。
4曲目は今井重幸編曲「映画的交響組曲」。これもちょっと難しかったのですが…。4楽章か5楽章のフルートソロが素敵でした。あれは吹いてて気持ちいいだろうなあ、と思いながら聴きました。


第2部はすごかった。1曲目は、打楽器8重奏「ディベルティメント」。解説によれば、8分の11拍子から9、8、7、6拍子と次第にリズムを詰めていく、という構成らしく、そんなの分かんねーよという感じなのですが、どういうわけか心地よい。変拍子でもノレるんだなという変な感慨を持ちました。
2曲目は、12トロンボーン・6打楽器の「古代的断章」。なんだその編成は。しかし、トロンボーンという楽器はすごいですね。バストロの低音の響きといい、高音域の木管のような音色といい、もちろん奏者がみんなすごかったんだろうけど、あんなにいろいろな音がするものだとは知りませんでした。
3曲目「ティンパナータ」、4曲目「エヴォケイション」は、なんというか、有賀誠門すげえ、という感じでした。彼の演奏を聴けただけで、もうなにもいうことはないです。エヴォケイションは「トランス」だと思いましたよ。

音楽は大抵なんでもナマで聴くのが一番だと思いますが、打楽器アンサンブルは特に、眼と耳と皮膚で楽しむもんですね。途中で感想が適当になってしまいましたが、とにかく、とても楽しい演奏会でした。

*1:解説では「純音楽」となっていた>映画音楽のような「俗」な音楽ではない、という意味だと思う

*2:BAIRO 「櫨」の偏は、木ではなく月。漢字出ないよ。