吹奏楽における編曲作品

吹奏楽編成のために書かれた曲自体はそれなりの数があるはずなのだけど、演奏会に出掛けて行ってそれらを聴く機会はかなり少ない*1。じゃあどんな曲が演奏されるのかというと、クラシック音楽の編曲ものだったり、映画音楽やミュージカル音楽のメドレーだったりする。あとは有名なジャズの曲の編曲とか。
オケ編がダメだ、楽曲のカットもダメだというのは聞き飽きただろうと思うので書きません。
あまり話題にならないけど、実はポップスの編曲もけっこう大変なことになっているんじゃないだろうか。ということで今日はポップスの話を。

世の中のすべての人が知っているメロディは存在するだろうか。範囲を狭めて、演奏会に来るお客さんすべてが知っている、としてもいい。どんな有名なメロディだって知らない人はいるだろう。たとえば私はジブリ映画は基本的に見ていないし、この3年間で観たテレビドラマは古畑任三郎だけだ。ハリーポッターも観てない(3巻までは読んだよ)。54定のクインシーメドレーの曲は、ほんとに、全部知らなかった。マンテカも知らなかったし、スペイン(チック・コリア)も知らなかった。
なにが言いたいのかというと、「この曲知ってるでしょ?」という姿勢ではいけないということ。
演奏者もそうだけど、編曲者の責任が大きい。
映画音楽のメドレーなんか、ほんとは演奏しない方が無難なんだけど。編曲者としてはその映画の中の印象的な楽曲をつなげ合わせて最初と最後にメインテーマを持ってくればいいや、と思ってるのかもしれないけど、そんなの最悪だ、はっきり言って。

*1:手前味噌になるけど、筑吹は毎回よく頑張ってると思う。最後に定期でやったオケの編曲ものは、50定の「エルザ」のはず(53定は除く)。